2量子ビットのもつれ(ベル状態)はすでに作りました。では3個以上をまとめてもつれさせると? それが GHZ状態です。全員が「00…0」か「11…1」しか取らない、極端な運命共同体。Qiskitで作って測定します。
GHZ状態とは
n個の量子ビットが (|00…0⟩ + |11…1⟩)/√2 になった状態。1個を測ると、残り全部の値が同時に確定します。多者もつれの代表例です。
準備
pip install qiskit qiskit-aer① GHZ状態を作る
先頭をアダマールで重ね合わせ、CNOTを鎖のように繋いで全体へ広げます。
from qiskit import QuantumCircuit
from qiskit_aer import AerSimulator
def ghz(n):
qc = QuantumCircuit(n, n)
qc.h(0)
for i in range(n - 1):
qc.cx(i, i + 1) # 連鎖的にもつれを伝播
qc.measure(range(n), range(n))
return AerSimulator().run(qc, shots=1000).result().get_counts()
print(ghz(4)) # {'0000': ~500, '1111': ~500}結果は {'0000': 約500, '1111': 約500}。4量子ビットが「全部0」か「全部1」しか出しません。0101 のような中間は決して現れない——これがGHZ状態です。
ベル状態の拡張
n=2ならこれはベル状態そのもの。GHZはそれを何個にでも伸ばした版です。CNOTを鎖状に繋ぐだけで、もつれが端から端へ伝播していきます。
② なぜ多者もつれが重要か
- 誤り訂正:論理量子ビットは多数の物理量子ビットをもつれさせて作る。多者もつれはその土台
- 量子通信ネットワーク:複数拠点を量子的に結ぶときの基本リソース
- 量子の"非古典性"の検証:GHZ状態は、古典では説明できない相関をベル不等式より鋭く示せる
多者もつれはこわれやすい
量子ビットが増えるほど、1個がノイズを受けただけで全体のもつれが壊れます。「大規模なGHZ状態を長く保つ」のは実機にとって難題で、ハードウェアの質を測る指標にもなります。
まとめ
- GHZ状態=3個以上が
|00…0⟩ + |11…1⟩になった多者もつれ - アダマール+CNOTの連鎖で作れる。中間状態は出ない
- 誤り訂正・量子通信・非古典性検証の土台
- 量子ビットが増えるほど壊れやすく、実機の実力が問われる
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次の一歩 🌸
2個版のもつれは量子ビット超入門、非局所性はCHSH、誤り訂正は誤り訂正入門へどうぞ。
